ハットリケンチク: 2018

2018年11月21日水曜日

イチローとマツコ

イチローとマツコ・デラックス
二人に共通した能力がある。


この能力が高ければ、スポーツや芸能に限らず
どんな仕事であっても成功する可能性が圧倒的に高まるだろう。


そして、注目すべきはこの能力は天才だけに許された能力なんかではなく、われわれ一般人でも身につけることができるということ。


ピッチャーが投げてから
バッターに届くまで0,4秒

人間が目で認識してから
筋肉が動くまで0,3秒

バットを降り始めてから
ボールを打つまで0,2秒


つまり、ピチャーが投げてから振っていた
のでは間に合わないということ。


では一体どうやってバッターは打っているのか?なぜイチローはあんなにヒットを打てるのか?


答えは言われてみれば当たり前な内容。
ピッチャーが投げる前から振り始めているのだ。


これまでの経験の積み重ねによってどのコースにどんな球が来るかを予測して振り始めている。


ここの精度が普通のバッターとイチローの違い。勿論スイングスピードの違いや選球眼など技術の違いもあるが、一番の差はこの予測力の精度の違いである。


予測通りの球がくれば、プロ野球選手はおおむねヒットにしてしまう。しかし予測通りの球なんてそうそう来ない。だから簡単にヒットは打てない。


だからイチローは誰よりも高精度の予測ができるバッターであるとも言える。


これと似た現象をテレビのバラエティー番組でも観ることができる。


マツコ・デラックスは幅広い知識、ユーモア、そして抜群の対応力を併せ持つタレントで人気がある。


マツコ・デラックス、彼もいや彼女も恐らくイチローと同じ予測の達人なのだと思われる。


ゲストの話を全て聞いてから考えて話していたのでは、あれだけの瞬発力で面白い返しやツッコミはできないだろう。


ゲストが話し始めてから既に予測が始まり、話し終わる頃にはもうおおよそ何を話すかの候補がいくつかあり、そのうちのひとつをあとは選ぶだけの状態にしているように思われる。


彼女だけでなく、売れているお笑い芸人やタレントにとってこの予測力は必須といえよう。


では、どうすばこの能力を高められるのか?
実はやること自体はとてもシンプル。


何かを行動する前にとりあえず何でもいいから予測してみるということ。


車の運転で道から自転車が出てくることを予測してみる、

駅のホームで向こうから来る人が右側によけることを予測してみる、

友人の話しのオチを予測してみる、

など何でもいい。外れてもいい。脳ミソに予測してから行動するという癖をつけることが重要なのだから。


慣れてくれば自ずと精度は上がってくるから焦る必要は全くない。


いやいや、「言われなくてもいつもやってるよ」と思うかもしれない。


しかし、よくよく観察してみると何かが起こってから瞬時に対応してることの方が多いことに気づく。


ほんの一瞬の差のため、これを予測して行動してると感じるのだ。


これは何かが起こってから一瞬で過去の記憶から選択肢を選び出しているのであって、予測している訳ではない。


今、フィードフォアードという考え方が注目されている。


予測して行動するようになると、ちょっとしたことであたふたしたり、イライラしなくて済むようになる。ゲーム感覚で楽しめるようになればなおよい。


僕レベルになると、嫁さんが次に繰り出してくる攻撃はほぼ全種類予想できる。


ただ残念なのは、完璧に予測できたとしても、その圧倒的な攻撃力の前に私の防御力がほとんど意味をなさないことにある。

2018年5月17日木曜日

塗替え×バラ×観察力


土に植えられたバラを移動
しても大丈夫な期間は限られている
休眠期間である冬の間だけ

そんな休眠期間をねらった
外壁の塗り替え工事が完了し
その後はじめてのバラ開花の時期を
無事迎えることができた…ほっ
(僕は何もしてないけど)

休眠期間以外は
根っこの上を歩いたり
むやみに芽に触れてもダメ!
とても繊細な植物

しかし、天候や気温
バラの状態に合わせて
適切な時期に適切な手を加えて
あげれば、人を感動させるほど
きれいな花を咲かせてくれる

まさに人間の子育てと同じ

どちらにおいても
最も重要と思われるのことは
観察すること

去年うまくいった手入れ方法が
今年もうまくいくわけではない

環境も子供も常に変化するからだ
必要な水の量も
必要な農薬の濃度も
必要な声掛けの内容とタイミングも

しかし、われわれ大人はついつい
過去の成功体験に縛られ
分かっているつもりになる
見えているつもりの罠に陥る

これを回避するには
「私には見えていないぞ」
という意識をもって
世界を見ようとしなければいけない

が、それはとてもとても難しい技である

このお家のバラが
ついつい通行人を立ち止まらせるのは
ここの世話人が、世界を必死で
見ようとしているからかも知れない


施工前

完成後





ハットリケンチク

服部靖孝

2018年5月1日火曜日

瓦工事と前提力

本日の最高気温の予報「28℃」
屋根瓦葺き替え工事

瓦めくり。もちろん100%人力。
精神修行としては最適すぎる
暑さにございます。

この屋根は寄せ棟という形の屋根で
四隅に斜め部分があるのが特徴的

昔の屋根は、瓦の下にあらかじめ
熟成させ粘りをもたせた壁土(かべつち)
と呼ばれる土があり

この粘りを利用して瓦を屋根に
くっつけていました。

この写真をよく見ると
斜めの部分の土が濡れてますね…

この寄せ棟という形の屋根は
どうしてもこの部分に
雨が侵入しやすいのです。

そして土が吸収できる量を超えると
雨漏りとなって天井にポタッポタッという
ご機嫌な音楽を奏でることになる。

しかし、現在の瓦屋根は
たとえ雨が侵入しても
木の部分を濡らさないよう
建物の外に雨水を排出できる
バックアップシステム持たせます。

人間の体で言えば、
免疫システムのようなもの。

人間の体がそもそもバイ菌が侵入してくる
前提であるのと同じように

家だって雨が侵入してくる前提で
作ることが大切。

このような”前提”すべきことが
家づくりにはまだまだ
たくさん存在します。

それらについては随時
紹介してまいりまーす





ではでは。

ハットリケンチク
服部靖孝

2018年4月27日金曜日

ハットリケンチクの使い方(外構工事編)

「玄関まわりと塀をかわいくしたいんですけど・・・」


築30年
家とアンバランスな和風外構を
とにかく かわいくしたい。。。とのこと



「まずはお宅(Yさん)訪問」↓こんな感じ 
                  






 Yさんの希望・・・

①スッキリしたい
②かわいくしたい
③塀にかかるバラは残したい
④建物との調和を取りたい
⑤残せるところは残しつつ予算を抑えて
・・・・でも何をどうしたらいいのか?思いつきませーん。



んー。



まずは現状把握。
この「現状把握」というのが以外に難しい。建築に限らず難しい技です。


ま、とりあえず
高さと寸法を測って現況図面作成



・北面道路
・道路から玄関ドアまでの
    高低差:90㎝  直線距離:2.5m 
・駐車場から玄関ドアまでの
    高低差:76㎝  直線距離2.5m

→  じめじめ しやすい北面
      水はけ・仕上げ材の工夫も必要か
→  階段アプローチを工夫して
      距離感を出したいなー
→  階段の段差を小さく、
      リズミカルにしたいなー
→  汚水・雑排水配管、水道給水管、
      雨水配管、枡の高さと経路の調査
      をしっかりしなきゃね




「①現状把握→②問題点抽出→③アイデア」




・1.6mの高さの塀が少し高いね
     →  一番上の笠木と1段を壊して
           低くしたいなー

・バラの背景になるブロックが和風すぎる
    →  削ってフラットに
          ・・・ホワイト系の背景がいいかな?

・門扉両サイドの門柱が閉鎖間と圧迫感満載
    →  これは完全に解体ですな

・自由すぎる植栽たち
    →  シェイプアップが必要


・カーポートと駐車場土間
    →おそらく現状維持
(予算を抑えるため割り切る部分)

・門扉両サイドのブロック塀を壊すから
   →インターホンとポストの行き先考えなきゃ
   →車の動線がよくなるね

・玄関横の松
    →残念だけど、お別れのときは近いな

・アコーディオンタイプの門扉
   →Yさんに「壊して捨てて」と言われた
       けど、セキュリティーどうしよう?
   →確かに 無くせばすっきりするな



・このポストに投函してもらって
    駐車場から取り出す
    →やだなー

・アルミ手摺り
    →浮くなー

・この塀壊すから
    →ポストも門灯も表札もお別れです。
    ごめんなさい



→リズム感がほしいかな



・3色のアプローチ階段
    →目にうるさいね

・アルミ手摺り
    →浮く



なかなか おもしろい風除パネルだけど
Y氏からは壊せと言われてるし

→ かわいい背景をつくれば小物たちが
     活きるかな?







一通り現状把握ができたら・・・


→ 再び Y氏とおしゃべり→お茶→おしゃべり
        →お菓子→おしゃべり→メロン
    メロンまで到達するといい仕事を
       できたサイン。若干、「早く帰れ」の
       サインの可能性もあるが・・・とにかく
       メロンってうれしい気持ちになる。

→ Y氏に「町並み散策」と「雑誌」で
        イメージ膨らましの宿題

→ 僕も同じ宿題をやってイメージを
        膨らます

→ Y氏とともに実際に気になる町並みや
        お店・ショールームなどを廻る
  強制デートでイメージの共有と融合
        を試みる
   
  本当にいろんな所に行きましたね。僕、            少しし拉致られてました?気のせいか?
  桑名の住宅展示場にも行ったし。Y氏が
        セ○○○ハウスのアプローチの石が
  気に入った様子で「あんな石を使い
        たい!」って言うから「調べときます」
  っていってんのに、「ちょっと聞いて
        くるわ」って直接聞いてくるし、
  しかもちゃんと教えてもらってるし。
  小心者の私には無理な技を使いまくる
        から女子ってほんとスゴイ!
  




→ そうこうしてると、偶然 使いたい材料
        やイメージに出会ったりするから不思議            である






ようやく設計スタート・・・


→ まずは現状の制限と問題回避をガッチャ            ンコさせて合理的に図面を書く







1段ずつを大きく、広くしてみる・・・駐車場からの動線がまずい



 ややこしいわ!


んー。


一段ずつの高さはいいけど、広すぎて登りにくいわ!


スロープもありかな?・・・16%って
勾配がキツすぎ だめだ!
面白みも足りない。


デザイン的にはおもしろいが、やはり勾配がキツイからスロープは断念


なら、階段とスロープのイメージをドッキングさせてみるか


悪くないね。


階段の高さも動線も問題なし。

・・・ここではじめてこれまでの全ての
            イメージを統合して立体イメージを
            落書きする。
   









いいんじゃねぇ?

・・・Y氏も気に入ってくれた様子。

・・・CAD図面に落とし込み



  図面ができたあとはこんな流れ↓

→仕様決定

→設計完了

→詳細見積り

→契約

→工事予定表

→工事スタート

→工事完了

  「こんなん感じっす」↓
















意見をボコボコにぶつけ合った
甲斐がありましたねー
楽しかったです
(またあのメロン食べたーい!)


ハットリケンチク
服部靖孝